(社)大阪イスラム文化センターとの出会いの日々大阪・茨木市

 

茨木の地から国際協力 イスラム諸国との人権交流と相互理解を求めて

               Manabu Kitaguchi        

                 2009年10月21日

 

1、誤解と偏見、差別を超えて 

         

「イスラムの人々と交流をしています」こういうと知人の中の多くの人が「大丈夫か い?」「アルカイダとかいない?」と驚いた反応をされます。私は半年前から転居してき た茨木市の自宅そばにある大阪で唯一のマスジド(Masujid 礼拝所モスクより正確な表 現とイスラムの新聞が記述)に通っています。そこで世界20数カ国からのイスラムの 人々と感動的な時間を過ごしています。私は無宗教の人間ですが壮大な歴史と文化を持 ち、日本との密接な関係を国際化時代に急速に深めつつあるイスラム文化圏からの近畿圏 の大学や大学院に来訪されている留学生や教授(JICA関係者、大学院生や教授の方が多 いのが大阪イスラム文化協会=大阪マスジドの特徴です。)の人々との交流で感動してい ます。

                     

                         ●上写真 茨木市豊川の「大阪モスク」外観です

 

●下写真 神戸ムスリムモスクは 関西最大 数十カ国数百人が参集されます

   

              

 

 イスラムの国はアジア・太平洋地域では半 分を占める人口を有しています。日本のODA が多く振り向けられている国は、インドネシ アやマレーシアなどです。その両方がイスラ ムの人々がいらっしゃいます。他にもトルコ やエジプトを始め日本にとって大切な国がた くさんあります。石油の大部分は中東の産油 国、それもイスラム文化の国々からです。茨 木市豊川には本当に大切な国の人々が、大阪 府下をはじめ京都・兵庫一円から参集されて います。  どれほど私たちはイスラム諸国からの来訪 者や在日イスラム(日本人信者も含む)の 人々と事を国際平和と連帯、人権擁護のため に理解しようとしてきたでしょうか?私は私 自身も欧米のキリスト教を背景とした人々の 発信するメディア情報のみ、自爆やテロと いった誤った知識イメージしか持ち得なかっ たことを痛切に反省する日々です。  日本ではネガティブな情報ばかりが伝わり、人々とは実際に出会う機会も持たないでい ました。全国各地存在し、隣人として生きる在日イスラム教徒30万人以上。その数は今 日の国際化時代確実に増加しています。日本人と結婚し日本と祖国の間の交流や貿易、教 育や国際親善交流に生涯を捧げ日本に文字通り骨をうずめようとしているイスラム教徒の 人々の数もいます。今後も増加が予想されます。

 なのに、私たちは在日イスラムの人々の存在を知りつつも、無視しているといってもい いような意識が一般的だったのではないでしょうか?存在していてもあえて触れない存 在、しかし「暴力的 過激 テロ」などのネガティブなイメージだけを強く持って予断と偏見でスルーしてきている ような気持ちがします。

 

                         

      

 

 私には多くのイスラム 教徒の友人が茨木市の豊 川の地でできました。誤 解と偏見、差別に身を縮 め、悲しみを抱きしめな がら、声高い主張やアピールをもされません。彼等は彼等の多国籍コミュニティ茨木マスジトの中で肩を寄せ 合って滞日生活や学業、相互出身国同士の友好親善の時間を積み重ねていらっしゃいま す。私はその姿と心にほっとして、「人間ってこんなに優しくて国籍・人種を超えて親交 が素敵に深まるのか!」と感動の体験をしています。

 

●大阪モスクのHPは下記にあります。

 素敵な写真もいっぱいでリンク情報も充実していますね。

 http://osakamosque.org/Activities.htm

 

  諸外国から全国、そして茨木市近隣の 保育所や小学校に親とともに訪日し在籍 するイスラムの子どもたちは国際的な在 日イスラム社会の中で、生き生きのびの びと「多国籍空間」をエンジョイしてい ます。

                      

     

                              

 

 世界でイスラムの人々は増加していま す。  日本で生きるイスラムの人々も増加 して行くでしょう。これは世界的な潮流 で、ドイツやアメリカでは最近、続々と キリスト教からイスラムへの改宗者や移 民で増加するイスラムの人々に関するTV 番組や論調、報道が増加しています。  異文化が豊かにする地域や国の活力や平和と友好がテーマの報道が世界で続い ています。 

 「アジア・太平洋の人権と交流」というテーマで考え行動しようとするときには、もは やイスラムの事に触れず出会わずでは、貧しく不完全なもかも知れないと言わざるを得ま せん。

 これら多くの人々が身近におられます。日本国内 で、文化、歴史、人権、差別、教育、国際理解や交流などについて語り合うチャンスを私は失いたくはありません。連帯するチャンスを失い無くない、助け合う友人としてありたいと強く思っています。

       

 

 3、茨木市の豊川に大阪最大の(社)大阪イスラム 文化センターが誕生したのは3年ほど前だといい ます。日本国内には約57のマスジスが存在します。その多くはイスラム教への無理解や誤解と偏見、差別によって大きな苦労があるようです。な かなか不可欠なモスクを開設することは大変な作業であるようです。現在でも日本各地で地域住民の反対運動に直面しているとも聞きます。幸いな事に茨木市の豊川では周辺住民の国際感覚の高さ、人権意識の高さから夢のような交流が始まっています。地域NGO・NPOが地域内にあるJICA大 阪センターと地域ぐるみの交流を行って来た経験も大きいようです。

 

        ラマダーンが明けた日の大阪モスクです

 

                

  地元選出の中村信彦市議、地域青年組織メン バー、女性組織メンバー、高齢者組織メンバー、市外からの元校長先生、など豊川のモス クに繰り返し訪問し諸国の手作りカレーやチャイ(ミルク紅茶)などを ごちそうになりながら交流をしています。市立コミュニティセンターでの交流事業も計画されて います。笑顔が絶えないすてきな国際交流が積み上 げられています。                 

 大阪豊川のモスクには中東で高位のドバイから来られたイマーム(導師)が日本ツアー の折に来訪、宿泊もされています。同行されてこられた右写真左端の白いひげのイマーム は日本最大のイスラム組織イスラミックセン タージャパン(東京)のとても有名なイマー ムです。右手の方はサウジアラビア、アラブ首長国連邦から。大阪モスクには毎月、多くの国からのお客様が来訪されます。もちろん日本各地からのムスリムの方々の来訪者も頻繁です。神戸ムスリムモスクのイマームも親しくさせて戴いています。2ヶ月に1度程度 豊川にいらっしゃいます。

 先日はインドネシアから5名の方々が来訪されました。

 

 茨木市豊川にある「(社)大阪イスラ ム文化協会」、  通称大阪モスク、体を清めるための別室を 完備しています。それはイスラムの人々に とってとても大事な施設ですが完備している 日本国内施設は少なく、イスラム諸国からの 留学生を多く抱える国公立市私立大学でも無 いところが多いようです。  茨木市人権センターのメンバーも楽しい交 流を行っています。  春には各国から日本の大学・大学院に入学され来日された人々の歓迎の集いも盛大で す。

 

 

 名古屋から「トヨタ自動車」内部にあるモ スクのイマームと中部地域のイスラムの人々が 大勢で大阪訪問、楽しい日もありました。日 本のあちこちでイスラム文化を背景とした人々 が仕事や生活をしてられる時代なのですね。  

驚きもありました。  各国外務省担当部署は自国の留学生を日本 へ送り出すときに「大阪には豊川にモスクが あります。兵庫には神戸ムスリムモスク が。」と紹介しているそうです。

  茨木市議の中村信彦さんは名古屋のスリラ ンカ出身のイマームといろいろな問題、滞日 イスラムの人々の問題にも積極的に語り合っ て下さいました。

 

4、広がる交流と全国のイスラム文化 に生きる在日の人々と出会う 広がり重なる交流と対話 予断や偏見がみるみる解けてゆくのです。

 英国人の「大阪イスラム文化協会」代 表から私たちは大きな相談をうけまし た。  中村議員は真剣に対応や実態を知ろ うとがんばって下さっています。

 

 5、驚くべき問題が明らかに  中村議員や私への訴えは「イスラム 教徒の墓地問題が極めて深刻な事態」 という事実でした。数年前まで国内で 許されていた土葬、そして彼等の墓地 が日本国内で確保出来ず緊急事態であ るという事です。

 イスラム教徒にとっては火葬は「この世で悪行を尽くした罰で焼く」とコーランに極め て強い罰則、辱めとして遺体を焼く行為が位置づけられています。神戸ではあと7体、山 梨ではあと2体分の墓地しかありません。北海道にもありますが遠いですね。

 山梨の墓地はたまたま土葬可能の山の所有者が 提供してくれていたものですが、増大する国際化 時代に不足は悲惨な状況です。昨年、神戸では日 本人イスラム教徒の医師が無くなられた時、日本 人だからと埋葬を許可されなかったのです。イス ラムの伝統によって遺体処理も埋葬もできるとこ ろはほぼ無くなってきています。  この深刻な問題に在日全イスラムの人々は苦闘 しています。「アシストしてほしい、応援してほ しい」と。「コーラン」の教えを変更する事無く 全世界で11億以上の信者を擁するイスラムの 人々には教義上「郷に入れば郷に従え」は不可能 に思えます。多様性を認める国際社会への発展が 日本にも不可欠でしょう。

 まずは交流を深めてゆきましょう。私にとって 身近で交流してきたイスラムの人々、はかけがえの無い友人と、すでに言えるかもしれません。

  東京モスクや大使館関係者と会いました。 日本在住モスリムや関係諸国と緊密に連携を取 り、関東圏でイスラム霊園開設に努力を10年以上続けているイスラミックセンター の墓地担当理事たちと長時間の会議 も持ちました。  全国で生活をしたり大学や研究機 関で働く諸外国のイスラム・ネット ワークと理事会が全面的に協力関係 を持って進めてゆきたいとの話もで ました。

 半年以上の交流と神戸モスクのイ マーム、大阪モスクの代表、愛知モ スクのイマーム、ドバイからのイマーム、、、茨木・豊川での交流などの情報は東 京へ伝えられており信頼をして戴いているようで す。

 東京の理事会参加を求められています。

 各国関係大使館やJICA、大学教員や議員との 拡大協議会などの立ち上げも提案されました。 イスラミックセンタージャパンでは、重要な対 談を重ねました。

●写真はイスラミックセンター(東京)です

 大阪・豊川の地域の人々との交流は広がりを 見せています。  地域運動への良い影響を予感させます。   中村信彦議員は、「国際化時代に彼等の墓地を準備するのは人権問題としても重要」 との想いで、地元大阪府議森みどりさん、衆議院候補元国会議員大谷信盛さん、参議院議 員梅村さとしさんなどにも協力依頼、民主党党首鳩山由起夫議員が茨木市に来られ夕食会 を持たれたときに全員で党首に「理解と取り組みが必要」と皆様で訴えて下さっていま す。  また、後日、「民主党大阪府連の富田幹事長や福田政調会長も聞いていてくれました。 講師の尾立参議院議員も党としてしっかり考えていきたいと答えてくれました。」と中村 議員からメールを戴きました。  現在、この国際的な時代に、イスラムの人々の必要とする墓地をなかなか新規に開設で きない現状、「このような国は日本だけ」という言葉には驚きました。深刻な人権問題で はないでしょうか?

 

 大阪や兵庫の人権問題に取り組む人々の様々な交流の動きが始まってほしいと思いま す。神戸には関西最大のモスクがあり、神戸ムスリムモスクのイマームからは「多くの 人々と教育や文化交流、国際理解の取り組みを、人権などで教員の人々と交流もうれし い」と言われています。東京のイスラム文化センター理事で中央大学教授からも同様の依 頼をお聞きしています。教育も大きな問題だそうです。現在の数多い「多文化共生」「人 権教育」の教育集会や教育関係者の研究会の場で「イスラムと教育」などへの取り組みが 報告や論議テーマとしてほとんど見当たらないのも不思議で残念なことです。

 

7、議会や地域の力で

 イスラムの人々はみな、「キリスト、ヒンズー、ユダヤ、韓国、無宗教など、どのよう な宗派の人々と共同墓地でもかまわない。遠距離でもかまわない」とおっしゃっていま す。それほど宗教人口の多いイスラムの人々の墓地問題の状況は逼迫しています。

 私は世界の多様な宗教や文化、歴史を知ることのできる平和国際霊園公園などを夢見ま す。デートコースになるような英国のローズ・ガーデンや米国の兵士墓地のように美し く、文化・歴史・特色などが学習できる施設が理想ですね。

 イスラムの人々の霊園は、関東、大阪、兵庫、広島、福岡で早急に必要となっていま す。知事の土葬認可地域指定、もしくは滞日在日外国人への配慮と国際化に合わせた条例 改正議会の動きが重要で必要かと思います。

 オーストラリアでも2003年から増えるイスラム教徒のために墓地霊園整備を政府が 始め、ようやく2009年にオーストラリア始まって以来、初めてのイスラム霊園をオー プンさせたところです。  これはイスラム世界にビッグニュースとして全世界に流れたばかりです。  真の国際化を大阪、近畿は目指すべきでしょう。そのために日本で多様で有益な仕事を続け日本を愛してくださったイ スラムの人々が安心して埋葬さ れ、家族も遠距離でお墓参りも できないような、いや、一切イ スラム霊園開設を認めないなさ けない現状と彼等の直面してい る問題解決のために動きはじめ ましょう。

 下のでサウジアラビア大使館 HPで紹介されている霊園ももう 満杯。  関東、東海、近畿、広島、福 岡で必要となっています。

 東京でのイスラミック・セ ンター理事との会議では、各 国大使館やイスラム団体から 知事や地方・国会議員、市議 会へ公式のオフィシャル・レ ター、協力要請の手紙を出し てくれると言う事になってい ます。そのリストアップもし なければなりません。  日本の人権運動が役割を果 たせばイスラム世界、アラビ ア語圏にその動きは伝わって いくでしょう。

 国連のイスラム圏の政府との関係、イスラム諸国からも日本国内の動きは関心も引くと 思えます。  日本発信の国際人権の連帯啓発や日本の人々の取り組みがイスラム諸国やアラビア語圏 で広がりを見せる事に期待します。

 神戸ムスリムモスクのHPでも、イスラミックセンターのHPにも、そしてイスラム諸国 の大使館HPにも、霊園問題が大きく取り上げられている関心事で大きな問題であること が分かります。

 イスラムという教えや生き方は、既存の私たち日本人が想定する「宗教」が持つ意味や 内容と大きく違っていると思えます。政治・モラル・日常生活・法・国際関係・生き方す べてと日常生活に深く広く関連している巨大な思想と生きる規範すべてをカバーした巨大 さに思えます。異文化、マイノリティとして日本に生きる彼等、日本にいいイメージを 持って帰国してほしいとも思います。地域の人々や日本の人権を大切にする人々の応援もいい記憶として。帰国すれば国政を担当したり教育・科学・公立施設などのトップ、大学 教員などになられる人も数多く豊川のモスクには参集されています。

  彼等もまた、人権問題やマイノリティ問題、国際紛争と和平、平和と人権などの議論を行っています。政府高官や世界トップクラスの科学者も多くおられます。大事な問題につ いて世界を進めてゆく大切な国際社会のメンバーで大切な仲間だと私は考えています。

 今後もどんどん交流の輪が広がってゆくでしょう。

 アメリカ大統領のオバマ氏もエジプ ト訪問、全イスラムを重視、平和と相 互理解を呼びかけました。

  日本の人権、差別問題に取り組む 人々、関連団体、議会、日本市民の応 援や取り組みが彼等の直面する課題に対応して解決していく事を願っていま す。日本全国にあるモスクや地域の人 権活動が未来に向けて交流を進めることを願います。

 

●2009年10月17日には地元の『茨木市 立いのち・愛・ゆめセンター』 にて地域住民との交流会いが開 催されました。イスラム文化と歴 史を知り日々の日本での近隣に 住む同士の「友愛」と「共生」「相互理解」などを求めた心温まる時間を過ごす事ができ、セ ンターロビーでは『大阪イスラム 文化センター』の人々の姿の写真パネル展が行われています。


 
イスラム文化と歴史のプレゼンテーションも、茶話会は素敵でした
   相互理解を深め楽しく有意義な交流と座談が行われました。
   エジプトやバングラディシュの珍しいお菓子もたくさん味わいました。
 
●大阪モスクのある地域の小学校・中学校・公私高等学校の先生の皆さんや、地元の親や地域教育に関わる地元中学校校区の人々が年に一度、盛大に開催される『豊川フェスティバル2009』に大阪モスクの有志が地元の人々のご好意と歓迎のうちにチャイ(ミルクティ)の出店を行いました。暖かい地域の人々の輪の中に包まれて交流が深まり、来年もぜひという想いを全員が持ちました。地元の小中学校に通う大阪モスクの子どもたちも、学校からの参加で沖縄の太鼓の集団演技で生き生きとした様子を見せてくれていました。すごく素敵でしたよ。

 国会議員の大谷信盛さんや市議の中村信彦さんも駆けつけて下さり終日楽しみました。

               一杯、100円のエジプトのチャイ♪ 大盛況でした!